朱乃紅スキゾ日記

管理人朱乃紅の統合失調症の闘病記、雑記

『虐殺器官』と村瀬修功監督

ゲオの宅配レンタルで借りたのは、『ルチオ・フルチの新デモンズ』と村瀬修功監督、伊藤計劃原作の『虐殺器官』。新デモンズについては、別の記事で載せたので割愛する。今日は、『虐殺器官』について語る。

この作品は、故伊藤計劃氏が書いた原作小説を読んでいた。正直小説自体も難解で、あまりはっきりと理解はできなかった。しかし伊藤計劃三部作『虐殺器官』、『ハーモニー』、『屍者の帝国円城塔が書き下ろした)』がアニメ化、劇場公開するというのでもう少し分かりやすくなっているかなと期待して待っていた。しかし、三部作の最初に上映されるはずだったこの作品は、マングローブというアニメ制作会社が倒産することで一旦延期になってしまった。マングローブといえば、私の大好きな『エルゴプラクシー』(村瀬監督)、『サムライチャンプルー』、『ミチコとハッチン』など洋画を思わせるお洒落な作品を作ることで有名だった、通好みの制作会社だ。『聖剣の刀鍛冶』とかラノベ作品も手掛けていた結構凄い会社だった。しかし、そうなってしまったことで延期になり、観客は当初の予定とは違った順序で見ることなった。『屍者の帝国』がはじめで、次に『ハーモニー』そして、その後ということになった。『屍者の帝国』は、正直言ってあまり面白くなかった。映像は素晴らしいし、この三部作のキャラデザは、私の大好きな絵師のredjuiceさん(supersell)だったのでそれなりには見れたがちょっと期待はずれだった。そのあと『ハーモニー』がやってこれは、studio4°Cが手掛けていてかなり面白かった。

そして満を持して『虐殺器官』が新しく誕生したgenostudioで作られ、監督は継続して村瀬修功監督だったので期待度はマックスになった。

そして上映開始になり私はすぐに見に行った。小説を読んでいたので大体のあらすじはわかっていたが、素晴らしい映像とリアリティのある村瀬監督の作画でこれは、キタ!と思ったのだが、見てみると小説同様難解で、見終わってみると何か消化不良のようなそんな気分だった。そして、その後『屍者の帝国』と『ハーモニー』はブルーレイで買って置いたのだが、発売も遅れた『虐殺器官』は買っていなかった。あれから何年たっただろう。村瀬監督が今年『機動戦士ガンダム閃光のハサウェイ』をやるというので、消化不良だった『虐殺器官』を見なくては。と思い、宅配レンタルで借りてみた。

そうしたら、ストーリーはすんなりとは言わないが理解できる程度に入ってきて、更に言語に関するジェノサイドだったものだから、とても興味深く、また映像が本当に素晴らしいので二時間たっぷり楽しめた。言語による大量虐殺は可能なのか?分からないが、言語の病気でもある私の統合失調症からすれば、それは、個人的には、可能なような気がする。それが一つの国や民族となるとちょっと無理な気がするが虐殺の文法というのは、凄く興味がもてるアイディアだと思った。というわけで、今回はハサウェイが始まる前に見れてよかった。改めて村瀬監督の手腕を見せつけられたというところだ。

まだ、ちゃんと見ていない『ウィッチハンターロビン』も見てみようかしら。とにかく、ハサウェイには超期待だ!