朱乃紅スキゾ日記

管理人朱乃紅の統合失調症の闘病記、雑記

ひろゆき氏『1%の努力』感想とか

ひろゆきさんの『1%の努力』を読みました。

最近、ゆたぼんという少年のYouTuberの父親との論争がネットで騒がれていたりして、

なんだろう?と思っていた所、ひろゆきさんの新しい新刊がネットのニュースに出ていたので興味本位で買って読んでみました。

ひろゆきさんは、かの有名な匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設した人です。私は、ほとんど2ちゃんねるを見ない主義の人だったので、存じ上げなかったのですが、「ニコニコ動画」も開始させたひとらしくすごい人だと思います。そのニコニコ動画私見ないので実際私はこの方のことを全然知りませんでした。

この時点で、まず私にとってこの本は私との親和性はないだろうなということは、わかっていました。けれど、どんな考えもしっかりと聞いてみないことにはわかりませんし、それを閉ざしたら私の守備範囲も狭まってしまうでしょう。

なので、少し抵抗がありましたが、書店で手にとって購入しました。

読んでみて1%の努力を発揮するのは、99%の好奇心なんじゃないかと思いました。

ひろゆきさんは100%の努力は意味がないといいます。その100%努力信仰に日本人は毒されているとおっしゃっています。100%の努力は意味が無いんじゃなくて、

それをやれば成功するという教えに溺れているというのです。実際100%いや99%努力してエジソンのように1%のひらめきで開花する人はもう何万分、何百万分の1もいないんじゃないかと。それなのに努力、努力とけしかける世間に辟易しているのです。(でも、そうしたい人はそうすればいいとも言っています。)いかに楽にして成功するか、いや成功しなくても幸せに生きられるか。そういうことをひろゆきさんは言っているような気がします。私と真逆の考えです。いや真逆とまでは言わないけれど、相容れない意見です。相容れないけれど、私は、とても面白かった。こういう考えをする人もいるんだ。こういう考えも大事だよな。と。上からではないです。同じ目線でそうおもったのです。私も、100%、99%努力すれば報われるとは思っていません。そんなに世の中簡単ではないし、誰もが成功したら、世界は成り立たなくなる。勝ち負けがあって世の中なのです。(昭和的ですね)。あ、この本を買ったもう一つの理由が、ひろゆきさんが、私と一つ違いの年だったというのもあります。彼は、76年でわたしは75年ですから私が一つ上です。そういう理由もあって買いました。私は75年という生まれ年には誇りを持っています。作家の平野啓一郎さんも75年ですし、同じく作家の雨宮処凛さんも75年です。また元俳優で、政治家の山本太郎さんも一つ上の74年です。結構パワフルな人が多いです。ひろゆきさんは、冒頭に私達就職氷河期世代の特徴を「自分の頭で考えることができる」と言っています。私は、どうかと言えば、そうですね、確かに私の発病のきっかけが自分探し、アイデンティティの確立だったから、それ自体は、当てはまると思います。ただ、この世代皆が皆そうだったのかということに関しては、疑問ですね。確かに子供が凄く多かった。だから、競争自体は凄く激しいものだったと記憶しています。私は就職する前にドロップアウトしてしまいましたが。で、この本に楽して成功を勝ち取るノウハウがたくさん列挙されています。

その一つ一つが興味深いものでしたが、一番記憶に残っているのは冒頭のスマホも財布も持たずに一週間きれいな身なりで過ごせるかという話がありましたが、ここにひろゆきさんの生き方、サバイバルの仕方が集約されていると思います。私は、きっと公園でどろどろになってひげも伸び放題でこのゲームには勝てないでしょう。だって、私は、努力と根性が第一と思っていますから、公園の片隅で水だけ飲んでひたすら我慢して過ごすのだろう。いやいや、もちろん、その他の手も使いますよ。友達を頼る。病院を頼る。でも結局一週間は綺麗なままでいられないでしょう。

で、私が始めに言った、1%の努力と99%の好奇心。ひろゆきさんは、決して努力しない人ではありません。私から言ったら1%どころか80%くらい努力してるんじゃないかと。でも彼にとってそれは努力ではなく、楽しみ。そう、好奇心なんだと思いました。だから、それが苦ではない。彼は、とにかく情報を収集するようです。凄い膨大な知識。ですが、それを集めるのは、努力ではなく、楽しみ。それから生きるための行動なんでしょう。貪欲な知識欲ともいえます。昭和的ですよね。でも、そうやって彼は、いくつもの成功を収めてきて、今も、余生と言ってパリで暮らしているそうです。

世界も50カ国以上訪問している。それは、努力ではないでしょうが、生まれ持った好奇心ですよね。羨ましい。私は、貪欲な好奇心もないし、楽に生きる術も持てないし、努力はしても報われたり報われなかったり、だから私には、努力しかない。99%もいらない、でも80%は努力したい。しなくちゃいけない。結局この本を読んでも、私の努力信仰は、消えていません。もちろん、それが全てなどとは思っていません。

何かを好きでやっている人に努力して勝つことはできない。彼はそう言います。確かにそうだと思います。じゃあ、私はどうすれば勝てるのか。それは、まだわかりません。ただ、がむしゃらに、やれることを精一杯やっていく。それが私のやり方だと再認識しました。一つ事。それが私にはあるのか。見つけた時に、私は、勝つ人生を歩めるのだろうか。そんなことを思いました。